JOCV、カンボジアと日本の経済関係を推進

プラック・ソコン副首相兼外務国際協力大臣は14日(月)、日本海外協力ボランティア(JOCV)がカンボジアと日本の関係強化において重要な役割を果たしてきたと述べた。援助中心の協力から、貿易や投資を含むより広範な関係へと発展しているという。

この発言は、10月13日にプノンペンで開催されたJOCV創設60周年記念式典で行われたもので、式典には上野敦志・駐カンボジア日本国大使、田中明彦・国際協力機構(JICA)理事長、佐貫一真・JICAカンボジア事務所長らが出席した。

ソコン副首相は挨拶の中で、JOCV創設60周年を迎えることへの喜びを表明し、「この節目は、60年間にわたる揺るぎない献身、国際的連帯、そして持続可能な発展への貢献を象徴するものです」と述べた。

「カンボジアは1965年に最初の5カ国の一つとしてJOCVボランティアを受け入れたことを誇りに思います。この早期の関与が、両国の間に深く長く続く友情の礎を築き、年月を経てその絆はますます強固で実りあるものになりました」と強調した。

過去60年間で日本は102カ国に延べ57,000人以上のボランティアを派遣し、そのうち800人以上のJOCV隊員がカンボジア全土で活動してきたという。
教育、行政、医療、農業、スポーツ、公共事業などの主要分野での貢献が、カンボジアの社会経済発展と人材育成を大きく支えてきた。

副首相は、「JOCVの歩みは、カンボジアと日本の友情の物語そのものでもあります。両国は、相互尊重と信頼、そして平和・安定・繁栄への共通の願いに基づく長年のパートナーシップを共有しています」と語った。

また、両国の協力は、開発援助、貿易・投資、教育、医療、インフラ、地雷除去、清潔な水の供給、文化交流など幅広い分野で発展していると述べた。これらの取り組みは、特に能力開発や地域開発など、カンボジア政府の開発優先課題と密接に連携していると指摘した。

ソコン副首相は、カンボジア政府と国民を代表して、日本政府および日本国民に対し、その計り知れない支援に深い感謝を表明。また、JICA本部、JICAカンボジア事務所、そして日本大使館関係者に対し、両国関係強化への協力に感謝の意を示した。

一方、カンボジア王立アカデミー(RAC)の政策アナリスト、スーン・サム氏は「日本は技術的専門知識と資金支援の両面でカンボジアの国家開発に重要な役割を果たしてきました。日本国民からの資金援助は、教育やインフラなど幅広い分野の発展に貢献しています」とカンボジア・タイムズに語った。

さらに「日本は援助を超えて、カンボジアを戦略的経済パートナーへと変革し、持続可能で強靭な成長を促し、長期的な自立を目指す支援をしています」と述べた。

サム氏はまた、「カンボジアは援助に依存し続けることはできません。日本が進める貿易・投資パートナーシップの発展こそが、経済的自立の鍵となります」と強調した。
そして、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えてくれるのが日本です」と例えた。

最後に同氏は、カンボジア政府に対し、日本の投資家が直面する課題を理解し、解決に努めるよう求めた。「日本は支援を行う一方で、すべての事業やプロジェクトは持続的な利益を重視しています。これが、カンボジアでの事業継続と拡大の鍵なのです」と述べた。