国家標準評議会は、「より良い世界のための共通のビジョン:SDG17 ― 目標達成のためのパートナーシップ」をテーマに、カンボジアとして初めて「世界標準の日」を祝った。
式典には、工業・科学・技術・イノベーション大臣であり、国家標準評議会議長のヘム・ヴァンディ氏が出席。ヴァンディ大臣は、標準化は国際貿易だけでなく、国内産業の強化やカンボジア製品の競争力向上にも極めて重要な役割を果たすと強調した。
「カンボジアにとって標準は単なる技術文書ではなく、国家競争力のツールです。標準を採用し実践することで、製品の品質と安全性を向上させ、消費者の信頼を得て、地域および世界市場へのアクセスを拡大できます」とヴァンディ氏は述べた。
標準の活用は、カンボジアが生産能力を強化し、生産性を向上させ、高付加価値かつ高品質な産業への多様化を進めるうえで不可欠である。
工業・科学・技術・イノベーション省(MISTI)によると、これまでにカンボジアは1,153件の国家標準を採択しており、2025年9月には新たに21件が国家標準評議会によって承認されたという。
ヴァンディ大臣は、すべての企業・産業・サービス提供者に対し、国家および国際標準を積極的に導入し、可能な限り最高水準の遵守を目指すよう呼びかけた。
「標準は安全・イノベーション・消費者の信頼の基盤です。標準を負担ではなく、国内外市場で製品が競争できるための“パスポート”と考えてください」と述べた。
国際標準化機構(ISO)は、2025年10月8日にルワンダで開催された第47回総会において、カンボジアの加盟資格を「準加盟国」から「正式加盟国」へ格上げすることを承認。これはカンボジアにとって重要な節目となった。
カンボジア標準化研究所のチャン・ソファ局長は、「正式加盟により、カンボジアはISOの技術委員会に参加し、国際標準の策定に貢献し、国益を守る発言権を得ることができます」と述べた。
また、「この格上げは、公共部門と民間部門が協力し、カンボジアの優先事項を反映した標準を策定する機会を広げます」と強調した。
このイベントには、国家標準評議会のメンバー、技術委員会、関係省庁代表、民間セクター、国内外のパートナーが参加し、標準を通じて品質・安全・持続可能な産業成長を推進するというカンボジアの強い決意を改めて示した。