ベトナム、カンボジアから送還された戦没兵士30人を再埋葬

ベトナム南部ドンナイ省は12月20日、戦没兵士41人の遺骨を追悼し再埋葬する厳粛な式典を行った。このうち31人は、戦時中にカンボジアで戦死した兵士だった。

式典であいさつしたドンナイ省人民委員会のレー・チュオン・ソン副主席は、2002年以降、省軍の遺骨収集部隊「K72隊」が険しい地形や過酷な環境を克服しながら、数千カ所に及ぶ現地調査を実施し、戦没兵士の遺骨の捜索・収容・送還に取り組んできたと述べた。

過去20年以上にわたり、同部隊はベトナム国内およびカンボジアで戦死した兵士の遺骨計3,953体分を収容し、烈士墓地において軍の儀礼に基づき再埋葬してきたという。

当局によると、2025年9月以降だけでも、K72隊は41体分の遺骨を新たに発見・収容した。内訳は、ロックニン村で5体、ロックタン村で6体、カンボジアで30体となっている。

41人全員について身元や出身地は依然として不明だが、10体分の遺骨についてはDNA鑑定が可能な生体試料が確認されており、今後、身元不明の戦没者遺族を対象とした全国的なDNAデータ収集事業と連携して分析が行われる予定だ。最終的には、戦没兵士の身元を特定し、遺族のもとへ帰すことを目指している。

式典では、省指導部、軍関係者、各団体の代表が献花を行い、線香を手向けて、国家の独立と自由のために命を捧げた兵士たちを追悼した。

追悼式の後、遺骨は厳かな埋葬儀式のもとで正式に安置され、長年にわたる戦争で行方不明となった人々を確認するという、ベトナムの人道的取り組みの新たな一歩となった。