カンボジア中銀、国民通貨リエルの利用拡大を呼びかけ

カンボジア国立銀行(NBC)は月曜日、金融の安定性強化と銀行システムにおける国民通貨リエルの利用促進を目的として、金融政策の方向性に関する理解を深める会合を開催した。

「2025年におけるカンボジアの金融政策運営の最新動向」と題されたこの会合は、NBC中央銀行総局長のキムティ・コルモリー氏が議長を務め、カンボジア銀行協会(ABC)の代表らが出席し、12月15日にプノンペンで行われた。

会合には、流動性管理、デジタル化、通貨の多様化といった課題に直面するカンボジア金融セクターの状況を踏まえ、規制当局者および銀行幹部ら約200人が参加した。

冒頭のあいさつでコルモリー氏は、金融機関が相互に電子取引を効率的に行うための基盤である「カンボジア国立銀行プラットフォーム(NBCP)」の重要性を強調した。

また、銀行および金融機関に対し、リエルの利用拡大を促し、国内通貨の使用が増えることで金融政策の伝達効果が高まり、外貨への依存度が低下すると指摘した。

NBCの発表によると、会合ではNBC関係者による説明に加え、ACLEDA銀行、ウイング銀行(カンボジア)、チップモン商業銀行の代表者が登壇し、現行の市場環境下における流動性管理や業務運営上の課題について、実務的な経験を共有した。

さらに、参加した銀行・金融機関の代表からは、金融政策の実施に関する提案も出され、政策の実効性と市場対応力の向上を目的とした、規制当局と民間部門との継続的な対話が示された。

現在、NBCPは、入札、証券登録、加盟機関間での国債および外国為替取引、証券保管、決済、投資家向け取引情報サービスなど、幅広い機能を支えている。

NBCによれば、このプラットフォームは、取引の迅速化、透明性・安全性・効率性の向上に寄与するとともに、業務リスクの低減や、カンボジアのインターバンク市場の発展を支える重要な役割を果たしている。