ベトナムとカンボジア、経済関係強化へ連携

カンボジアに駐在するベトナムのグエン・ミン・ヴー大使は、10月2日にプノンペンでカンボジア副首相兼カンボジア開発評議会(CDC)第一副議長のスン・チャンソル氏と会談を行い、経済および投資関係の強化について協議しました。

ヴー大使は、カンボジアがベトナム企業の海外投資先の中でも最も早い段階で進出した国の一つであることを強調し、これまでにベトナム企業が約30億ドルを200件以上のプロジェクトに投資しており、これはベトナムの対外投資総額の約12%を占めると述べました。そのうち約75%はカンボジアの農業分野に集中しています。

今年4月には、在カンボジア・ベトナム大使館が150社以上のベトナム企業を招いて対話会を開催しました。しかしヴー大使は、過去5〜10年間において投資が減速していることを指摘し、例外としてチュオンハイグループ(THACO)の大規模プロジェクトを挙げました。

この傾向を逆転させるため、ヴー大使は両国に対し、投資促進活動を強化し、ベトナム企業とCDCの間で定期的な対話フォーラムを開催するよう提案しました。これにより、企業がカンボジアの投資優遇措置を理解し、法規制や運営上の課題を解決する助けになると述べました。
また、両国間で締結された協力覚書に基づき、年次対話を継続して実施することも提案しました。

これに対し、チャンソル副首相は、課題が残る中でもカンボジアは引き続きビジネス環境の改善と外国資本の誘致に努めていくと強調しました。さらに、プノンペン〜バベット高速道路とホーチミン市〜タイニン高速道路を接続し、地域の連結性を高めることへの期待を表明しました。

また、両国間の人や車両の国境往来を円滑化し、貿易・投資・国境地域の経済発展を促進して、相互利益と伝統的な友好関係をさらに深めることを呼びかけました。

CDCが10月2日に発表したデータによると、同年のカンボジア投資委員会(CIB)は546件、総額約78億ドルの投資プロジェクトを承認しており、プロジェクト件数で73%増、登録資本で47%増と、2024年比で大幅な伸びを示しました。9月だけでも55件、総額4億6700万ドルのプロジェクトが承認され、そのうち38件が経済特区外、17件が特区内で行われました。

2025年の最初の9か月間、ベトナムはカンボジアにおける外国投資国の上位5か国の一つにランクインしています。