韓国水資源公社、持続可能性でメコン協力を拡大

韓国水資源公社(K-water)は、カンボジアを含むメコン諸国を、豊富な水資源を通じてASEANの経済成長における重要なパートナーであると同時に、韓国の経済・外交協力における重要な存在とみなしていると、同社のユン・ソクデ社長が述べました。

金曜日にソウルでK-waterが主催した「韓国・メコン調和対話」において、ユン社長は次のように語りました。
「私たちは多国間協力をさらに強化し、持続可能な水管理戦略を推進していきたいと考えています。」

この会合には、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア、タイのメコン5か国の外交官が出席しました。

対話では、これまでの成果を振り返るとともに、気候変動への対応として持続可能な水資源管理の方策が話し合われました。

約2億5千万人が暮らし、主要な農業地域でもあるメコン川流域は、気候変動や工業化による洪水、干ばつ、水質汚染といった脅威に直面しています。

K-waterは、2019年の韓国・メコン首脳会議で採択された「メコン・漢江宣言」に基づき、2021年に設立された「韓国・メコン水センター」を通じて同地域を支援してきました。

これまでに、統合的水管理システムから洪水予測・警報ソリューションに至る16件の協力プロジェクトを実施し、さらにメコン諸国の関係者を対象とした研修プログラムや技術交流も行ってきました。

2024年5月には、K-waterは韓国環境省およびメコン川委員会(MRC)と、人工知能(AI)やデジタルツイン技術を活用したプロジェクトに関する協定を締結しました。

K-waterとMRCは、上流・下流のダム運用を再現するデジタルツインシステム、AIを活用した水処理施設、IoTを利用したスマート水道網管理による漏水削減や配管の安定化といった導入を検討しています。

今年初め、ユン社長と代表団はプノンペンでフン・マネ首相と会談しました。

ユン社長は、K-waterとカンボジアの関係省庁・機関との実りある協力について首相に説明しました。

これに対し、フン・マネ首相は、特に水資源管理分野におけるK-waterとカンボジア王国政府との過去の協力に感謝の意を表しました。

さらに同首相は、K-waterが関連省庁や機関と引き続き協力し、王国政府の政策に沿ったカンボジアにおける水資源管理の研究を進めるよう奨励しました。

また、プロジェクトが社会、経済、環境に及ぼす影響や強みを包括的に評価することの重要性を強調しました。