カンボジア国家警察は、タイの新聞「The Standard」に掲載されたタイ王国警察監察官タッチャイ・ピタニーラブート大将の発言に対し、失望を表明した。同警察は、この発言が2025年9月16日に開催された初の二国間会合の精神と一致していないと強調した。
「The Standard」によると、2025年9月25日、タッチャイ大将は、チャンタブリー‐パイリン国境沿いで国際警察団を率いてオンライン詐欺組織の活動を視察した際、すでにカンボジア側に組織の所在地に関する詳細情報を提供しており、今月後半の次回会合でカンボジア側が行動計画を提示することを期待していると述べた。
これに対し、カンボジア国家警察は、受け取ったのは公開されている位置画像やGoogleマップのデータなどの予備的な情報にすぎないと説明した。その後、カンボジアの専門家が優先的な調査対象を特定し、サケーオ県での初会合後、タッチャイ大将に対して必要な追加情報や証拠を2度要請したが、これまで「提供する」との保証以外には回答を得られていないという。
カンボジア国家警察によれば、9月16日の会合では、サイバー犯罪や人身取引を含む越境犯罪対策協力のための行動計画草案を検討する第2回会合を2025年9月26日に開催することで合意していた。しかし、カンボジア側が開催の準備を整えていたにもかかわらず、タイ側は9月24日にプノンペン駐在タイ大使館の警察駐在官を通じて延期を要請し、さらに9月26日15時50分に正式に通知した。
「それにもかかわらず、カンボジア王国政府は、内務省および国家警察総署とともに、カンボジア法を完全に遵守しながらサイバー犯罪対策に強く取り組み続ける。カンボジア当局は、確認された標的に対して、検証済みの情報や十分な証拠および手がかりが得られた場合には、国際協力を通じて行動を継続していく」と、カンボジア国家警察は結論づけた。