カンボジア国軍(RCAF)のヴォン・ピセン総司令官は18日、新たにカンボジア駐在英国国防駐在官に任命されたジュリアン・A.L.・スミス大佐と会談しました。会談はRCAF司令部で行われ、スミス大佐はハノイを拠点に活動しています。
ピセン総司令官はスミス大佐の着任を歓迎し、両国の国防協力が一層深まることへの期待を示しました。また、1953年から続く両国の外交関係や、防衛分野での協力の進展に触れ、英国がカンボジア軍将校に対し、王立防衛研究所(RCDS)での研修機会を提供してきたことを高く評価しました。
総司令官は、軍人の能力開発、ハイレベルおよび実務レベル交流、対テロや国際犯罪に関する情報共有、人道支援・災害救援(HADR)、各軍種間の協力や共同演習、艦船訪問など、幅広い分野で協力の拡大を目指す考えを示しました。
また、タイとの国境地域の状況について説明し、既存の合意とメカニズムに基づき、平和的な解決に取り組むカンボジアの立場を強調しました。
これに対しスミス大佐は、カンボジア軍将校が英国で訓練を受け続けていることを歓迎するとともに、カンボジア海軍向けの追加奨学金制度を提供する方針を明らかにしました。さらに、2026年に英国海軍艦船がカンボジア港を訪問する予定であると述べました。
国境情勢については、英国が対話による平和的な解決を強く支持しているとし、国際社会も状況を注視していると説明しました。スミス大佐は、カンボジアの冷静な対応と国際法の順守を評価し、民間人の犠牲に哀悼の意を示しました。また、拘束されている18人のカンボジア兵士を人道法に基づき解放するようタイに求めました。
スミス大佐は今後、カンボジア駐在武官団(MACPP)を通じ、バンテアイメンチェイ州で避難している住民を訪問する意向も示しました。