このたび、日本の国民の祝日である天皇誕生日(2月23日)を、カンボジア国民の皆さまとともにお祝いできることを大変嬉しく思います。2023年に両国の外交関係樹立70周年を記念して「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げされた日・カンボジア関係は、その後も着実に発展しています。2025年には多くの前向きな進展があり、両国間の高官往来が活発化しました。
1月には、当時の加藤勝信財務大臣がカンボジアを訪問し、2月にはボンセイ・ヴィソット副首相兼首相府担当大臣が日本を訪問しました。5月にはフン・マネット首相が初めて公式訪問として来日し、ファーストレディのピチ・チャンモニー首相夫人も同行しました。5月30日には、当時の石破茂首相との日・カンボジア首脳会談が開催され、共同声明と「経済共創パッケージ」が発表されました。7月には、ソク・チェンダ・ソピア副首相が大阪・関西万博でのカンボジア建国記念式典に参加するなど、両国間の交流はさらに深まりました。
防衛・安全保障分野でも顕著な進展があり、4月には改修後のリアム海軍基地への外国艦艇の初寄港を日本の海上自衛隊艦船が行うなど、大きな成果がありました。
経済面でも多くの前向きな成果があり、カンボジア産カシューナッツの大規模販促、日本・プノンペン間の直行便運航開始、プルサットのミネベア・ミツミ第2工場稼働、ビジネス共創チーム(BCT)の設立などが挙げられます。また、ODA事業でも「ニロート上水道拡張計画(I)」および「プノンペン市送配電網拡張計画(第3期)(I)」に関する円借款契約が締結され、都市インフラの強化と経済の持続性向上に寄与しています。
政府間協力だけでなく、人と人との交流や信頼関係も強固なパートナーシップの基盤です。昨年はカンボジアからの訪日者数が増加し、11月には年間として過去最高を記録しました。今後も、旅行、留学、就労、青少年交流、文化プログラムを通じて、両国の絆がさらに深まることを願っています。
一方で、2025年5月以降、タイとの国境紛争による困難な状況が続きました。日本政府は、第2次停戦合意の成立と、昨年末前のカンボジア兵18名の無事帰還を歓迎します。日本は関係国と協力し、緊張緩和や各種支援を引き続き行うとともに、早期の平和的解決を期待しています。
2026年に入ってからは、国際情勢が流動化し、法の支配や国際法に基づく秩序維持の基本原則が脅かされています。日本とカンボジアは、これらの核心原則を深く尊重し、共通の価値観を共有しています。アフリカやウクライナでの地雷除去活動、中東での平和支援などを通じ、世界の平和と安定に貢献しており、これが「包括的戦略的パートナーシップ」の真の姿を体現しています。今後も、地域および国際的課題への対応でカンボジアと協力していきます。
今年9月から10月にかけて、愛知県で第20回アジア競技大会および第5回アジアパラ競技大会が開催されます。カンボジア代表チームの成功を祈るとともに、多くの方々が愛知を訪れ、私の故郷の魅力を体験されることを願っています。
最後に、日本の天皇皇后両陛下、カンボジア国王ノロドム・シハモニ陛下、モニネアス・シアヌーク王太后、両国民の健康、幸福、繁栄を心よりお祈り申し上げるとともに、日・カンボジア関係のさらなる発展を期待いたします。