カンボジア、2026年に5億ドル超の国債発行へ

カンボジア経済財政省は、2026年に2兆1,400億リエル相当、米ドル換算で5億ドル超の政府証券を発行する計画を明らかにした。発行はカンボジア国立銀行の電子入札プラットフォームを通じ、競争入札方式で行われる。

今回の発行は、国内資金調達の強化、国内資本市場の深化、公的財政管理の一層の強化を目的とした政府の継続的な取り組みの一環とされる。政府証券は国立銀行が運営する電子プラットフォームを通じて提供され、透明性の高い市場原理に基づく運用が図られる。

当局者は、この発行計画が国内金融システムの安定性と、国債を吸収できる国内市場の成長に対する政府の信頼を反映していると説明した。カンボジアは近年、対外借り入れへの依存を減らし、財政の持続可能性を高める改革の一環として政府証券の発行を開始している。

経済学者のダリン・ドゥッチ氏は、2026年の国債発行が国内資本市場の発展を促し、銀行や投資家に新たな投資機会を提供すると指摘した。その上で、調達資金はインフラ整備や人的資本への投資など、民間部門の生産性を高める分野に優先的に充てるべきだと述べた。

同氏はまた、カンボジアの公的債務は国際的なリスク基準を大きく下回り、持続可能な水準にあるとし、多くが低金利かつ長期の優遇条件で借り入れられている点を強調した。成長につながる長期的な事業への投資が重要だとしている。

2025年11月には、副首相兼経済財政相が財政戦略を説明し、国内外からの借り入れを組み合わせ、変化する国際環境の中でも経済成長を維持する方針を示した。政府は、2兆1,000億リエル規模の国債発行によって投資支出を賄い、国家予算の均衡を保つ考えを示している。

政府の公的債務管理戦略によれば、2024年から2028年の5年間で政府証券の発行総額は4兆リエルを上限とし、年間の発行額は原則として5,000億から1兆リエルの範囲とする。必要に応じて年間1兆2,000億リエルまで引き上げる余地も残されている。

報告書は、国内国債で賄われる公共投資は即時的な経済効果や財政的利益を生み出す必要があると強調し、直接的な収益を生む事業や、国内資金調達コストを相殺できる十分な経済的効果を持つ事業を優先するとしている。

一方、2025年第3四半期末時点での公的債務残高は126億2,000万ドルに達したが、債務対GDP比率は40%を大きく下回り、依然として管理可能な水準にあると分析されている。

専門家は、慎重な借り入れ姿勢と生産性の高い投資に重点を置く現在の方針が、カンボジアの持続的な経済成長と財政安定を支えると評価する一方、世界的な金利変動や主要経済国の成長鈍化、気候変動による輸出や財政収入への影響、地政学的緊張といった外部リスクへの警戒も必要だと指摘している。