業界データによると、カンボジアの新車市場は2025年に大きく成長し、新車が総販売台数の約55%を占めた。2025年の最初の11か月間における乗用車の輸入支出は約10億ドルに迫り、国内需要の強さが明らかとなった。
この動きは中古車市場からの明確な転換を示しており、中古車の市場シェアは45%に低下した。カンボジア自動車産業連盟のソウン・ダーラ事務局長は、新車と中古車の価格差が縮小していることが、消費者の購買行動を変化させている主な要因だと指摘した。
同氏によると、2025年には新車が引き続き市場を拡大し、シェアは約55%に達した一方で、中古車は45%まで低下した。輸入車および国内組立車を含め、新車価格が相対的に下がり、中古車とほぼ同水準になっているため、中古車は今後もシェアを失っていく見通しだという。
公式統計によれば、2025年1月から11月までの乗用車輸入額は約9億7,100万ドルに達した。世界的な経済不透明感が続く中でも、カンボジア国内の自動車需要は堅調に推移している。
輸入車の多くは小型および中型のファミリー向け車両で、セダンやSUV、多目的車が中心となった。特に多目的車は、家庭用および業務用の両面で利便性が高いことから、2025年に著しい成長を見せた。
また、電気自動車の急速な普及も市場の大きな特徴となっている。電気自動車の利用台数は2024年と比べて倍増し、ハイブリッド車も大幅な増加を記録した。燃料コストや長期的な価値を重視する中間所得層を中心に、消費行動が構造的に変化していることが背景にあるとみられる。
自動車輸入増加の背景には、都市化の進展による日常的な移動需要の拡大、企業活動の活発化に伴う業務用車両需要の増加、そして所得水準の上昇が挙げられる。
2026年の見通しについては慎重ながらも楽観的とされ、新車の市場シェアは55~60%、中古車は40~45%で推移すると予測されている。ただし、カンボジアとタイの国境問題などの外部要因により、供給量が横ばい、もしくはやや減少する可能性も指摘された。
その影響で2026年前半の販売はやや鈍化する見通しだが、需要の底堅さと経済環境の段階的な改善により、年後半には市場が回復すると見込まれている。