カンボジアで数百ヶ所のEV充電ステーションを展開へ、早ければ2026年から稼働の可能性

カンボジア電力庁(Electricity Authority of Cambodia:EAC)は、国内で急速に増加する電気自動車(EV)利用の動向に対応するため、早ければ2026年にも国内各地に数百ヶ所のEV充電ステーションを展開する計画を明らかにした。

カンボジア電力庁のイム・ヴィセス長官によれば、2025年末、遅くとも2026年1月までに、カンボジア電力公社(EDC)はプノンペンおよび各地方に30カ所の追加EV充電ステーションを設置する予定であり、各州につき最低1カ所が確保される見込みだ。さらに2026年初頭には、全国すべての州で最低2〜3カ所のEV充電ステーションが整備される予定である。

イム・ヴィセス長官は、現在一部の充電施設はまだ正式な許可を取得しておらず、当局がこれまでにライセンスを発行したのは4社のみであると指摘した。同長官は、未許可の充電ステーションに対し、事業拡大につながる多くの優遇措置を受けられるよう、速やかに許可申請を行うよう促した。

許可取得後は、一般消費者料金よりも安い価格で電力を購入できる。また、カンボジア電力庁は変圧器への投資、保証金、接続料金を一切求めていない。

充電料金については、当局が定めた価格を超えて設定することは許されない。許可を受けた充電ステーションであっても、不正な料金設定が確認されれば、電力庁から罰金が科され、場合によってはライセンス取り消しとなる可能性がある。

カンボジア電力庁は、導入済みの全国アプリを通じて常時監視を行う。このアプリには正しい料金が設定されており、もしステーションが異なる料金を適用した場合、当局は即座に把握することができる。

なお、カンボジア電力庁が定めたEV充電料金は以下の通りである。
• 交流(AC)充電:1,050リエル/kWh
• 直流(DC)高速充電(Fast Charge・250kWまで):1,350リエル/kWh
• 直流(DC)超高速充電(Super-fast Charge・250kW以上):1,450リエル/kWh

公共事業運輸省によると、2025年9月時点で登録された電気自動車は合計10,568台で、その内訳は電気自動車7,187台、電動三輪車671台、電動バイク2,710台となっている。