ベトナム工業貿易省(MoIT)は10月17日、カンボジア商業省と協力し、アンザン省で貿易促進会議を開催した。両国は経済協力をさらに促進し、貿易総額200億ドルの達成を目指している。
同省によると、これまで両国の友好関係と協力はあらゆる分野で強化されており、特に経済、貿易、投資の分野で顕著な進展を遂げている。これにより、両国関係は信頼できる、安定した、持続可能なパートナーシップへと発展している。
昨年の両国間の貿易総額は約102億ドルに達し、2023年比で3%増加した。今年2025年の最初の8か月だけで、その額はすでに80億ドル近くに達している。
工業貿易省貿易振興局のヴー・バ・フー局長は、ベトナムがカンボジアにおける上位5位の外国投資国の一つであり、210件以上の有効なプロジェクトを有し、総投資額は29億ドルを超えていると述べた。ベトナムの投資分野は、農業、エネルギー、建材、国境貿易、物流などに集中している。
また、同氏は、交通インフラ、港湾、国境経済区の整備が進んだことで、カンボジアやASEAN諸国との貿易連携が一層円滑になっていると強調した。
フー局長は、「両国の経済・貿易協力は、実際的な経済利益をもたらすだけでなく、永続的な友情、持続的な協力、そして相互発展を体現するものである」と述べた。今後、戦略的なビジョンと好ましい投資環境、そして企業の積極的な参加により、経済協力は両国関係の中で明るい注目点となり続けると期待されている。
これまで両国の関係省庁は、プノンペンでのベトナム製品フェア、ビジネスマッチングイベント、国境貿易・投資フォーラムなど、さまざまな貿易・投資促進活動を共同で実施してきた。これらの取り組みにより、市場アクセスの拡大や貿易量の増加、企業間の理解促進が進み、持続可能なビジネス連携が地域・世界の統合トレンドに沿って強化されている。
カンボジア商業省のティット・リティポル次官は、両国の強固な友情を強調し、貿易・投資の強化が経済成長と両国民の生活向上に重要な役割を果たすと述べた。さらに、ベトナム企業に対し、自動車製造、近代農業、食品加工、電子機器、デジタル技術、フィンテック、観光、教育、運輸、物流、クリエイティブ産業など、高付加価値分野へのさらなる投資を呼びかけた。
会議の参加者らは、デジタルトランスフォーメーション、グリーン開発、地域バリューチェーン統合といった世界的な潮流の中で、ベトナムとカンボジアの経済協力における新たな機会を議論した。その上で、従来型とデジタル型を組み合わせた柔軟で効果的かつ持続的な貿易促進体制の強化を提案した。
企業関係者からは、制度改革の推進、手続きの簡素化、投資環境の改善、国境貿易管理の協調強化などを求める声が上がった。国境地域の指導者たちは、デジタル化と越境EC(電子商取引)の重要性を強調し、特にアンザン省、タイニン省、ロンアン省を中心とした国境交通および物流インフラの調和的発展の必要性を指摘した。
工業貿易省は、カンボジア商業省および南部地方自治体と連携し、2025〜2027年の共同行動計画を策定する方針を明らかにした。さらに、市場情報の提供、貿易能力の強化、電子商取引や物流分野の支援を行うほか、プノンペン、アンザン省、ホーチミン市などでの貿易促進週間、展示会、ビジネスフォーラムの開催を検討しており、200億ドルの貿易目標達成を目指していく。
ベトナムとカンボジア、貿易協力を強化 200億ドルの目標を目指す
