アジア開発銀行(ADB)、カンボジアの産業変革に向けた新たな支援を検討

ADBは、産業・科学・技術・革新省(MISTI)との連携拡大に向け準備を進めている。ヘム・ヴァンディ大臣と、ADB公共セクター管理・ガバナンス部門事務所のホセ・アントニオ・タン三世部長率いるADB代表団との会談において、4つの重点分野におけるプログラム支援が提案された。

2026年に終了予定の「貿易・競争力プログラム」サブプログラム3を基盤とし、ヴァンディ大臣は今後の協力として以下の4項目を提案した:(1)国家品質インフラ(特にカンボジアの研究所)の強化、(2)中小企業・スタートアップの規模拡大を支援する「クメール・エンタープライズ」の支援、(3)産業競争力向上のための国家生産性向上、(4)MISTIの規制開発・改革支援。

ヴァンディ大臣は、支援をカンボジアの産業優先事項と整合させる重要性を強調。「カンボジアが2029年に後発開発途上国(LDC)卒業を目指す中、政府能力の強化だけでなく、基準策定から生産性改革、デジタル変革に至る産業そのものの構築が不可欠だ」と述べた。

ADBは、これらの提案が今後のプログラム精緻化に明確な指針を提供すると指摘し、MISTI及び政府と連携してイニシアチブを推進する用意があることを確認した。