カンボジアでは2022年にがんが13,799人の命を奪った

世界がんデーを前に、世界保健機関(WHO)のがん機関である国際がん研究機関(IARC)は、世界におけるがんの負担に関する最新の推計値を発表した。
WHOはまた、115カ国の調査結果を発表し、大多数の国が、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の一環として、優先されるがんおよび緩和ケアサービスに十分な資金を提供していないことを明らかにした。

IARCの推計は、2022年に各国で入手可能な最良のデータ源に基づくもので、がんの負担の増大、十分なサービスを受けていない人々への不釣り合いな影響、そして世界的ながんの不公平に対処する緊急の必要性を強調している。

2022年には、新たに2,000万人のがん患者が発生し、970万人が死亡すると推定される。がんと診断されてから5年以内に生存していた人の推定数は5,350万人であった。約5人に1人が一生のうちにがんに罹患し、男性の約9人に1人、女性の約12人に1人ががんで死亡している。

WHOによると、2022年、カンボジアでは新たに19 795人のがん患者が発生し、13 799人が死亡した。

UHCとがんに関するWHOの世界的な調査によると、参加国のうち、全国民を対象とした「医療給付パッケージ」(HBP)の一部として、がん管理の基本をカバーしているのはわずか39%だった。

参加国のうち、がんに関連したものだけでなく、一般的な痛みの緩和を含む緩和ケアが必要な人々へのケアを追加でカバーしたのは、わずか28%だった。

2022年の3大がん:肺がん、乳がん、大腸がん。
IARCのGlobal Cancer Observatoryで公開されている新たな推計によると、2022年には、10種類のがんが合わせて世界の新規罹患者数と死亡者数の約3分の2を占めるという。データは185カ国、36がんをカバーしている。

肺がんは世界で最も多く発生するがんで、250万人の新規症例が全体の12.4%を占めた。女性の乳がんは2位(230万症例、11.6%)、次いで大腸がん(190万症例、9.6%)、前立腺がん(150万症例、7.3%)、胃がん(97万症例、4.9%)であった。

がん死亡原因の第1位は肺がん(180万人、がん死亡者全体の18.7%)、第2位は大腸がん(90万人、9.3%)、第3位は肝臓がん(76万人、7.8%)、第4位は乳がん(67万人、6.9%)、第5位は胃がん(66万人、6.8%)であった。肺がんが最も多いがんとして再浮上しているのは、アジアにおけるタバコの持続的な使用に関連していると思われる。

罹患率および死亡率には、男女ともに世界全体と比較して性差が見られた。女性では、最も多く診断され、がん死亡の主因となったがんは乳がんであったが、男性では肺がんであった。乳がんは、大半の国(185カ国中157カ国)で女性に最も多いがんであった。

男性では、前立腺癌と大腸癌が2番目と3番目に多く発生する癌であり、肝臓癌と大腸癌は癌による死亡原因の2番目と3番目に多い癌であった。女性では、肺癌と大腸癌が新規罹患数、死亡数ともに2位と3位であった。
子宮頸がんは、世界で8番目に多く発生するがんであり、がんによる死亡原因の第9位で、新規患者数は661,044人、死亡者数は348,186人であった。子宮頸がんは、25カ国の女性に最も多く見られるがんで、その多くはサハラ以南のアフリカにある。子宮頸がんの罹患率はさまざまであるが、WHOの子宮頸がん撲滅イニシアチブを拡大することにより、公衆衛生上の問題として子宮頸がんを撲滅することができる。