フン・マネ首相のワシントン訪問、米国との関係を新段階へ

フン・マネ首相のワシントンDC訪問は、米国との関係を新たな段階へと引き上げる重要な一歩となった。両国は、防衛、通商、そして平和と安定の促進に向けた協力強化を確認した。

首相は訪米中、ワシントンDCのドナルド・J・トランプ米国平和研究所において「平和委員会(BoP)」理事会の初会合に出席した。同会合はトランプ大統領の主宰により開催され、ガザの和平回復と包括的復興を主導するための理事会の正式な任務が発足した。

理事会は決議第2026/02号を採択し、加盟国およびパートナーからの自発的拠出による運営資金枠組みを設立した。トランプ大統領は米国として100億ドルの拠出を表明し、他の加盟国もガザの復興および人道支援のため70億ドル超を約束した。さらに、一部の加盟国はガザ国際安定化部隊への軍要員派遣も表明した。

会合の合間には、ハンガリーのオルバーン首相と会談し、今年で外交関係樹立70周年を迎える両国関係を格上げする方針で一致した。また、インドネシアのプラボウォ大統領、ベトナム共産党のトー・ラム書記長らとも会談した。

米国側とは、クリストファー・ランドー国務副長官、エルブリッジ・A・コルビー国防副長官、アンドリュー・コリソン・ベーカー国家安全保障副補佐官らと個別に会談。双方はカンボジア・米国関係が前向きに進展していることを歓迎した。

協議では、オンライン詐欺対策、防衛・安全保障協力の強化、貿易・投資拡大などが議題となった。米側は、米インド太平洋軍司令官サミュエル・パパロ海軍大将のカンボジア訪問、米艦USSシンシナティ(LCS-20)のリアム海軍基地寄港、ならびに対カンボジア武器禁輸措置の解除など最近の進展を強調した。

また、今年後半または2027年初頭に予定される合同軍事演習「アンコール・センチネル」の再開についても協議が行われた。

ジェイミソン・グリア米通商代表部(USTR)代表との会談では、米側が二国間貿易関係の発展に向けたカンボジアの取り組みを評価。2025年の二国間貿易が29%増加し、米国からの対カンボジア投資も大きく伸びたことが示された。

首相はさらに、トルコのハカン・フィダン外相や、ジム・ジョーンズ元米大将およびフレデリック・ケンペ会長兼CEO率いるアトランティック・カウンシル代表団とも面会。ロイター通信やフォックス・ニュースなど主要国際メディアの単独インタビューにも応じた。

一連の会談において首相は、タイ国境情勢について説明し、平和がカンボジアの中核的価値であると強調した。外務・国際協力省によると、既存のすべての合意の完全かつ誠実な履行、国際法および既存条約に基づく平和的紛争解決、避難したカンボジア民間人の安全な帰還、武力行使や威嚇の放棄を呼びかけた。

政府報道官ペン・ボナ氏は、今回のBoP会合はトランプ大統領が武力紛争終結、人命救助、戦後復興の重要性を強調する機会にもなったと述べた。その上で、大統領はBoPがカンボジア・タイ国境問題の緊張緩和と安定・平和回復に寄与する追加的な枠組みとなることに期待を示したと付け加えた。