CTBとトリップドットコム、観光広告活動を一時停止

カンボジア観光局は、同局とトリップドットコムが、同社グループの関連プラットフォーム上で予定されていた観光広告活動を、より適切な時期まで相互合意の上で一時停止することを決定したと発表した。

声明によると、両者の協力協定は、2025年9月1日から2026年3月31日まで実施予定であった観光広告活動のみに限定されていた。この取り組みは、2025年4月17日に両国首脳が発表した「カンボジア・中国観光年」へのカンボジア側の貢献の一環として計画されていた。

観光局は、当該協定が純粋にプロモーション目的のものであり、個人データの取り扱いは一切含まれていないと強調した。協定またはその他いかなる形態の協力においても、観光客に関する個人情報の要求、受領、アクセス、保管、処理、共有は行っていないとしている。

また、観光局は、安全で安心、かつ温かく迎え入れる観光地としてのカンボジアの魅力を発信するとともに、責任ある透明性の高い観光プロモーションを推進するという基本方針に引き続き取り組む姿勢を示した。今回の広告協定の一時停止は、トリップドットコムや中国市場との観光分野における協力全体の方向転換を意味するものではないとした。

観光業界関係者は、今回の措置について通常の事業調整と受け止めるべきだとの見方を示した。広告契約は定期的に見直され、変更が加えられることは珍しくなく、中国を中心とする観光客は今後もトリップドットコムのプラットフォームを通じてカンボジアを訪れ続けると指摘した。

中国人観光客は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた観光業の回復および長期的戦略において中核的な存在となっている。その回復は、ホテル、飲食店、小売業など幅広い分野での雇用創出と所得増加を支えるものとして重視されている。

2025年、中国はベトナムに次ぐカンボジア第2位の訪問客送出国となった。1月から11月までの間に訪れた中国人観光客は110万人を超え、前年同期比で43.5%増加した。これは同期間の外国人観光客全体の約21%を占め、パンデミック前の水準への回復が続いていることを示している。2019年には、中国は約230万人を送り出す最大の市場で、全体の約3分の1を占めていた。

こうした流れを受け、カンボジアは2025年を「カンボジア・中国観光年」と位置づけ、中国人観光客200万人超の誘致を目標に掲げている。政府は、宿泊・接遇サービスの改善、的を絞った販促活動、中国人民元の利用容認など、中国人観光客の受け入れを強化する施策を進めている。

広告キャンペーンの一時停止にもかかわらず、当局および業界関係者の間では、中国人旅行者にとってのカンボジアの魅力は今後も一層高まるとの見方が広がっている。