中国支援のメコン川橋梁、完成間近に 北東部カンボジアで住民が期待感

カンボジア北東部で建設が進む中国支援のメコン川橋梁が完成間近となり、地元住民から喜びの声が上がっている。住民のヘアン・サムアット氏は、この橋が交通の便を向上させるだけでなく、地域経済の活性化にもつながると期待を寄せる。

上海建工集団が施工を担う「カンボジア・中国メコン・クラチェ友好橋」は、2023年初めに着工し、現在までに 98.4%以上が完成 している。

橋の近くに住むチェトボレイ郡のサムアット氏は、最近の新華社の取材に対し、
「もうすぐフェリーを使わずに橋を渡れるようになる。本当にうれしい」
と語った。

農家でもある同氏は、「農産物を川の向こうへ運ぶのが格段に楽になる」とし、
「タロウス村に住む住民として、この橋ができたことをとても誇りに思う」
と話した。

サムアット氏は、この橋が「カンボジアと中国の揺るぎない鉄の友情を象徴する存在だ」と述べ、
「これほど美しい橋はこの地域で見たことがない。クラチェ州の人々にとって歴史的な建造物だ」
と強調した。

また、橋の完成によりクラチェ州を訪れる観光客が増えるだろうと指摘し、
「以前はフェリーに乗る必要があり、料金も時間もかかった」と振り返る。
「1回の渡河につき、1人1,000リエル(約0.25ドル)、バイクも1,000リエルかかった。」

全長1,761メートル、幅13.5メートルのこの橋は、中国の「一帯一路」構想(BRI)の枠組みで進められた両国協力の成果である。

中国語通訳者のネオム・ヴァニー氏は、
「この橋はカンボジア国民と中国国民の心をつなぐ存在だ」
と語る。

「渋滞の心配もなくなり、フェリーにお金を払う必要もなく、待ち時間もなくなる。観光客にとってもアクセスが便利になり、旅行や物流が大幅に改善するだろう」と述べた。

上海建工集団のスタッフである李鵬(Li Peng)氏は、
「橋が完成すれば、川の両岸の住民同士の往来がより円滑になる」
と説明し、
「地域経済の発展を強力に後押しし、住民の生活水準向上にも大きく寄与する」
と語った。