カンボジア、水産物を国際市場へ輸出開始

カンボジアは、世界の食品貿易への歩みの中で大きな節目を迎えた。
同国の水産物が正式に中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドなど主要な国際市場へ輸出されるようになったのである。
農林水産省水産局(FiA)のプーム・ソタ局長は、この成果はカンボジアが堅牢で効果的な食品品質・安全管理システムを構築することに成功したことを示すものであり、輸出基盤の多様化をもたらす重要な成果だと述べた。
「カンボジアの水産物は正式に中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドなどの市場へ輸出されています。この輸出は、カンボジアが効果的な食品品質・安全管理システムを確立できたことを示す証です」とソタ局長は月曜日、プノンペンで開催された「CAPFISH-Capture」プロジェクト第1フェーズ終了のワークショップで語った。
特に輸入基準の厳しいこれらの市場への輸出拡大は、水産業分野で実施された包括的な改革の直接的な成果である。
これらの取り組みは、CAPFISH-Captureなどのプロジェクトを通じて欧州連合(EU)や国際連合工業開発機関(UNIDO)など国際パートナーの支援を受けながら、製品品質を国際基準に引き上げることを目的として進められてきた。
この変革を牽引してきたのが、農林水産省である。
その中の一つの取り組みが「カンボジア・クオリティ・シール(Cambodia Quality Seal)」認証制度だ。
これは、水産物の収穫後のバリューチェーン全体で、衛生管理と食品安全マネジメントシステムの実施を促進・検証する国家制度である。
FiAはまた、ASEAN加盟国との間で地域貿易の強化を目的とする覚書(MOU)の締結も進めている。
「このプロジェクトは単なる報告書や認証ではなく、水産業の将来に希望と繁栄をもたらす変革の象徴なのです」とソタ局長は述べた。
カンボジア企業は積極的に輸出を試行・確保しており、乾燥魚などの加工品はすでにオーストラリア市場に到達している。さらにEU市場への輸出も模索中である。
この輸出の勢いは、水産業におけるカンボジアの国家管理システムが、安全性と信頼性を確保する枠組みとして国際的に認められつつあることを示している。
さらに、EUの「健康・食品安全総局(DG SANTE)」による監査を2026年に受ける準備も進んでおり、これに成功すれば高付加価値の欧州市場へのアクセスが大きく拡大する見込みだ。
FiAによると、カンボジアはこのDG SANTEによる監査に向けてすでに準備が整っているという。