カンボジア、工場数が9%増加

カンボジアの製造業は力強い成長を遂げており、工場数は今年6月時点で2,175と過去最高を記録した。

カンボジア国立銀行の年次報告書によると、昨年6月時点の1,997工場に比べ、178工場(8.9%)の大幅な増加を示している。

工場の状況は、カンボジアの経済成長と貧困削減の重要な原動力である雇用市場に大きな影響を与えている。

「製造工場は約110万人の現地人を雇用している」と報告書は述べている。

工場数の増加は、衣料品、履物、旅行用品(GFT)の輸出の急増と外国直接投資の増加を意味する。GFT製品のほとんどは、EU、米国、カナダ、英国、RCEP諸国に輸出されている。

商務省(MoC)の報告によると、カンボジアは2024年上半期に62.4億ドル相当のGFT製品を輸出し、前年同期の53.6億ドルから16.5%増加した。

GFT産業はカンボジアにとって最大の外貨獲得国である。労働職業訓練省によると、この部門は現在約1,538の工場と支店で構成され、約91万3,000人の労働者(ほとんどが女性)を雇用している。

カンボジア商工会議所のリム・ヘン副会頭は、カンボジア政府の投資促進政策が、戦略的な地理的位置や比較的低い人件費と相まって、外国人投資家の増加を引き寄せていると述べた。
中国や韓国との自由貿易協定やRCEPのメガ貿易協定が、カンボジアへの新規投資の誘致に役立っている、とヘン副会長は述べた。

「投資の増加は、カンボジアが国内外の投資家にとって潜在的な投資先であることを示しています」とヘン副会長はクメール・タイムズに語った。

中央銀行によると、製造業は主要な経済牽引役のひとつである。

「産業部門では、外需の増加、特にアメリカやEUといったカンボジアの貿易相手国の経済成長が衣料品産業の回復を後押ししており、非衣料品製造部門もカンボジアが締結している貿易協定により成長が見込まれている」と中央銀行は報告書の中で述べている。