カンボジア国立銀行(NBC)とASEAN・東アジア経済研究所(ERIA)はこのほど、カンボジアにおけるグリーン・デジタル・ファイナンスの戦略策定に向けた協力関係を結んだ。
4月26日にプノンペンで、NBCのチェ・セレイ総裁とERIAの渡辺哲也理事長が、グリーン・デジタル・ファイナンスの戦略策定に関する協力覚書に署名した。
NBCのプレスリリースによると、この協力の枠組みは、カンボジアにおけるグリーン・デジタル・イノベーションと環境・社会・ガバナンス原則およびグリーン・デジタル・ファイナンスの開発における機会について議論し、協議するためのワークショップを通じて、関係者の能力構築を支援する。
MoUはまた、グリーン・デジタル・ファイナンスの側面に関する共同研究プロジェクトの実施も可能にする、と声明は述べている。
このMoUは、カンボジア国立銀行職員の能力を強化し、このトピックをよりよく理解する機会を提供する。
カンボジアはこれまで、包括的グリーンファイナンス作業部会、金融システムのグリーン化のためのネットワーク、持続可能な金融に関するASEANタスクフォース、UNESCAP、金融包摂のための同盟、国際金融公社といった国際的な枠組みに参加し、グリーンファイナンスへの参加を強化してきた。
NBCが国際準備金の一部をグリーンボンドに投資し、2022年にはアジア・グリーンボンド基金の諮問委員会のメンバーとなったことも記憶に新しい。
NBCの2023年度年次報告書によると、金融機関による全業種への融資残高は4.8%増の576億ドルに達した。
銀行システムにおける顧客の預金残高は、昨年13.1%増の479億ドルに達したと報告書は述べ、銀行システムの流動資産は昨年843億ドルに増加し、前年比8.6%増であったと付け加えた。
同国の銀行システムは、商業銀行58行、専門銀行9行、マイクロファイナンス機関87行で構成されている。