予想に反した米雇用統計とパウエル米連邦準備制度理事会議長の発言により、3月利下げへの期待が打ち砕かれ、アジア市場はまちまちの展開となった。
米連邦準備制度理事会議長は先週、会合後に次回の会合で政策を緩和する可能性は低いと発言し、トレーダーを失望させた。
非農業部門雇用者数が予想を下回れば、見方が変わるとの観測も残っていたが、金曜日には過去1年間で最高となり、12月の数字も上昇したため、すぐに消えた。
この数字は、借入コストが20年来の高水準にあるにもかかわらず、労働市場と世界最大の経済が引き続き堅調であることを示しており、インフレ率が低下しても米連邦準備制度理事会が利下げを行う余地はほとんどないことを示している。
CBSの原稿によれば、米連邦準備制度理事会は「早すぎる動きは、仕事がまだ終わっていないこと、そして過去6ヶ月間本当に良かった数値が、どういうわけかインフレの方向性を示す真の指標ではないことが判明することだ」と語った。
雇用統計が発表される前に行われたインタビューでは、「慎重であるべきなのは……しばらく時間をおいて、インフレ率が持続可能な形で2%まで下がっていることをデータが確認し続けることだ」と述べた。
ブルームバーグ・ニュースによると、3月利上げの可能性は、木曜日の約40%から20%に急落した。年初は80%程度だった。
SPIアセット・マネジメントのスティーブン・イネス氏は、当初、市場は3月から6回の減額を予想していた。
ヤルデニ・リサーチのエド・ヤルデニ社長は、当局は年内に5回の利下げを行うという市場の憶測に反発し続けるだろう、と付け加えた。
それでも、ウォール街は主要3指数の大幅続伸で金曜日を終え、ハイテク大手のメタとアマゾンの上昇によってS&P500種指数は過去最高値を更新した。