カンボジア・リエル、2025年に対ドルで1.5%上昇

カンボジアの国民通貨リエル(KHR)は、2025年に対米ドルで平均4,011リエルとなり、前年より1.5%の上昇を記録した。これは、カンボジア国立銀行(NBC)が土曜日に発表した「2025年金融安定性レビュー」で明らかになった。

リエルの上昇は、日常取引でのリエル利用拡大や農業・工業生産の安定した成長といった経済の基盤強化に支えられ、国内での通貨への信頼感の高まりを反映している。金融当局もデジタル決済への移行を促進しており、都市部だけでなく農村部でもリエル建て電子取引が急速に拡大している。

専門家は、こうした構造的な変化が、長年にわたり高いドル化が進んだカンボジア経済における米ドル依存を徐々に軽減していると指摘する。この動きは、通貨主権の強化や国内金融政策の効果向上を目指す政策とも整合している。

外部要因としては、世界的な通貨動向も影響した。主要通貨に対するドルの動向を示す米ドル指数は、2025年に5.7%低下し、12月には121となった。米国の利下げ、失業率の上昇、地政学的緊張の継続が投資家心理を冷え込ませ、ドルを弱含みにしたとされる。

国内の経済的安定性と世界的なドル安の両方がリエル上昇を後押しし、カンボジアの通貨安定化に向けた慎重な前進を示している。