技術移転は、知識と実践、研究と産業、そしてイノベーションと市場の間にある隔たりを埋める上で極めて重要な役割を果たしている。多くの企業が依然として加工技術や各種基準への対応に課題を抱えていると、関係当局者が指摘した。
プノンペンで開催された第5回技術移転フォーラムで、産業・科学・技術・イノベーション省のダブ・アン・サン国務長官は、多くの企業が加工技術、品質管理、食品安全基準、包装、認証、市場アクセスといった分野で困難に直面していると述べた。
12月23日に開催された同フォーラムは、「技術移転を通じた食品分野の零細・中小企業におけるイノベーションと生産性成長の加速」をテーマに、MSMEの競争力強化に焦点を当てた。
アン・サン国務長官は、効果的な技術移転は自然に進むものではなく、強固な制度、信頼に基づくパートナーシップ、支援的な政策、そして関係者全体の積極的な協力が不可欠だと強調した。
「MSMEは、大学をビジネスの世界から切り離された存在としてではなく、生産性の向上、製品品質の改善、基準への適合、高付加価値製品の創出を支援する戦略的パートナーとして捉える必要がある」と語った。
さらに、関係する政府機関は、基準や品質要件、コンプライアンス手続き、関連書類の簡素化を支援するとともに、すべての関係者間の協力機会を拡大することで、MSMEの成長を後押しする役割を果たすべきだと述べた。
カンボジア政府は、科学・技術・イノベーションを経済発展、生産性向上、国際競争力強化の重要な原動力と位置付けている。科学・技術・イノベーション国家政策（2020～2030年）およびSTIロードマップ2030に基づき、知識基盤型かつイノベーション主導の経済を構築し、2050年までに高所得国入りを目指している。
