タイの複数メディアは、タイ政府がカンボジア向けの燃料および軍需物資の海上輸送を停止させるため、タイ湾の封鎖を提案したと報じている。
タイ紙「https://www.nationthailand.com/news/general/40059763」
によると、12月14日(日)付のタイ王国軍司令部および軍事指揮センター名の緊急書簡には、以下の内容が記されているという。
書簡によれば、
1.タイ軍の作戦を効果的に遂行し、所期の目的を達成するため、12月12日に開催された統合参謀本部会議は、燃料や軍需物資を海路でカンボジアへ輸送・輸出するタイ船籍船、タイ人運航船、または外国籍船に対して措置を講じることを決定した。これは、カンボジアがタイに対して脅威を及ぼす能力を制限・低下させることを目的としている。
2.上記措置を迅速かつ円滑に実施するため、国防省作戦センターに対し、この問題を国家安全保障会議(NSC)で緊急に協議するよう要請する。
一方、12月14日(日)に開かれた「タイ・カンボジア国境情勢」に関する合同記者会見で、タイ海軍報道官補のナラ・クントートム大佐は、関係機関からそのような正式発表は出ていないと述べた。
同大佐によると、現在出回っている内容は、12月15日(月)に予定されている国家安全保障会議(NSC)で協議するために、軍司令官らが提出した提案にすぎず、以下の3点が含まれているという。
・カンボジア向けの燃料および主要軍需物資の輸出停止について、NSCの承認を求めること。
・燃料や主要軍需物資をカンボジアへ輸送している疑いのある船舶を監視・管理するため、タイ海上取締指揮センター(Thai-MECC)に統合的な対応を指示すること。
・無誘導かつ無差別な攻撃により通過船舶が危険にさらされる恐れがあるとして、カンボジアの港湾周辺海域を「高リスク地域」に指定すること。
同大佐は、これらはあくまで警告措置であり、海域の封鎖を宣言するものではないと強調した。