OIFのルイーズ・ムシキワボ事務総長は、カンボジア王国とタイの国境地帯で武力衝突が再発したことに深い懸念を示した。12月10日付の声明によれば、同事務総長は2025年7月28日の停戦合意および10月26日の両国共同宣言の違反を非難し、「この状況は地域の平和と安全を危険にさらしている」と強調した。
ムシキワボ事務総長は、既に発生している悲劇的な人的被害に遺憾の意を表し、両当事者に対して民間人保護を最優先事項とし、安全確保のための緊急措置を講じるよう呼びかけた。
さらに、両国が約束した内容を効果的に履行することの重要性を訴え、その観点から、停戦合意の完全履行を求めるカンボジア政府の姿勢を歓迎すると述べた。
OIFはまた、国家の主権と領土保全を尊重しつつ、国際法に基づく平和的な紛争解決の重要性を改めて確認した。
OIFには、加盟国53カ国、準加盟国5カ国、オブザーバー32カ国の計90の国家・政府が参加している。
一方、12月7日以降、タイ軍はカンボジア領への攻撃を再開し、プレアビヒア、バンテアイ・メアンチェイ、オダー・メアンチェイ、バッタンバン、ポーサットの各州に作戦を拡大している。これらの攻撃では、重火器、F-16戦闘機、「有毒ガス」などが使用され、民間人の死傷、住宅・寺院・医療センターの損壊、数百の学校の一時閉鎖、数十万人規模の避難が発生している。
カンボジア政府は、24時間以上の最大限の自制の後、自国の領土保全への度重なる侵害に対し、自衛措置として反撃せざるを得ない状況にあるとしている。