カンボジア国立銀行は、現地通貨を利用した国境を越えた経済活動を促進するため、 バコンブロックチェーンを利用した決済システムを今年末までにシンガポール、中国、インドに拡大する計画を進めている。
カンボジア国立銀行のチア・セレイ総裁は、この点について現在最終的な手続きを進めていると述べた。
バコン決済システムは現在、タイ、ラオス、ベトナムとの国境を越えた取引に使用されており、カンボジア国立銀行は他のパートナー国との国境を越えた決済システムを拡大し続け、出稼ぎ労働者が低手数料でタイムリーな送金を行えるよう支援している、と彼女は付け加えた。
「今年は中国、シンガポール、インドの3カ国と提携する予定です。カンボジア国立銀行は2023年までに仲介を完了させる予定です」と、昨日ハイアット・リージェンシー・プノンペンで開催された「カンボジアの金融技術開発政策2023-2028」ワークショップの基調講演でセレイ氏は述べた。
決済インフラは多様な成長を遂げ、金融包摂に著しく貢献していると彼女は述べた。
カンボジア国立銀行の報告によると、 バコン決済システムを利用した取引件数は3,548万件、125億ドル相当に増加し、今年の第1学期には国内総生産の67%に相当した。
カンボジア国立銀行は王国の決済システムの近代化を目指し、2020年に バコンシステムとして知られるモバイル決済プラットフォームを立ち上げた。これは、安全性、効率性、費用対効果を備えた、銀行や金融機関間の相互運用性を可能にする中核的な決済システムとして利用されている。
カンボジア国立銀行はまた、2022年にKHQRコード決済サービスを開始し、同国におけるモバイル小売決済の促進を目指している。
カンボジア国立銀行によると、KHQRは国内の小売決済のために作られたユニバーサル・クイック・レスポンス(QR)コード・システムであり、 バコンアプリを含むあらゆるモバイル・アプリから支払いを受けるために必要なQRは1つだけだという。
利用者は、 バコンやその他の対応アプリを通じて加盟店から発行されたKHQRコードをスキャンし、逆にカンボジア・リエルや米ドルで取引を行うことができる。
Serey氏は、コロナ危機の際、 バコンシステムが社会福祉の促進に役立ち、また現金を使わずに個人から個人への非接触型電子決済を容易にすることでウイルスの蔓延を防いだことを思い出した。