カンボジア南部のタケオ州に住む3歳の男児がH5N1型鳥インフルエンザに感染していることが確認され、今年に入ってからの感染者数は6人となった。
国立公衆衛生研究所とカンボジアのパスツール研究所が金曜日に行なった検査の結果、この少年はH5N1ウイルス陽性であった。
キリボン郡プー村に住むこの患者は、発熱、咳、疲労、呼吸困難などの症状を呈し、医師団による集中治療を受けて現在回復している、と同省は付け加えた。
同省によれば、この少年が発病する10日ほど前に、村の鶏やアヒルが死んでおり、彼は死んだ鶏を触ったり抱えたりしていたとのことである。
保健当局は感染源を調べており、地域社会での流行を防ぐため、感染の疑いがある患者や被害者と接触した人物を調べている。
鳥インフルエンザの蔓延を防ぐ抗ウイルス剤であるタミフル(オセルタミビル)は、患者と直接接触した人々にも配布されたと同省は発表した。
今年H5N1鳥インフルエンザに感染した6人のうち、5人の子供と1人の大人が死亡した。すべての患者は、発病前に最近、病気の家禽あるいは死んだ家禽に接触した既往歴があると報告されている。
H5N1インフルエンザは通常、病気の家禽の間で広がるインフルエンザである。しかし、家禽から人へ感染することもあり、その症状には発熱、咳、鼻水、重度の呼吸器疾患などがある。
同省は、鳥インフルエンザは依然として人々の健康、特に子供たちの健康を脅かしているとし、病気の家禽や死んだ家禽を食べないよう呼びかけている。
同省によれば、2003年から今日までに、東南アジアの国で42人の死亡者を含む68人のH5N1インフルエンザ感染者が出ている。